東京五輪ロゴ
先日、東京五輪のロゴが発表されましたね。
ネットでは色々、叩かれてるみたいですが、私は好きです。
私もデザインの勉強をしていた頃、亀倉 雄策氏が担当した1964年の東京五輪のポスターのデザインを見て、ものすごく感銘を受けました。というか、改めて今見てもすごいなと思います。
1964年、私が生まれるよりもずっと前の時代で、もちろんDTPもデジカメもない時代です。
すっごいですね。
そして、2020年の東京五輪のロゴやグラフィックも、この素晴らしいデザインを継承して現代風にアレンジするというのも手じゃないかなと思っていました。
どうやら、今回のデザインが選ばれた佐野 研二郎氏も亀倉氏の影響を受けているらしく、今回のデザインもやはり亀倉氏の影響を感じます。
また、金、銀、赤の配色が「和」を感じ、「おもてなし」を感じます。
日本らしい心の部分を感じることができたので、このデザイン好きだなーと思ったわけです。
ただ、一目見て気になったのは、今の時代性を考えると明るい配色の方が一般的に受けいられるのでは?とは思いました。
さらにはベルギーのリエージュ劇場のロゴと酷似していると話題になっているようです。
確かに似ていますが、今回のように単純な形状を組み合わせたマークの場合、同じような発想をするデザイナーは世界中探せば必ずどこかにはいるはずで、どうしても似たものが存在するのは仕方ないことだと思います。
にもかかわらず、おそらく佐野氏が魂を込めて、数十案、あるいは数百案つくった中から生まれた今回のデザインを簡単に「パクった」とか「恥」とか非難する書き込みに対しては、吐き気がする程、怒りを感じます。
世界中に大小含めて、様々なデザインがあるんだから、どこかしらに似たようなデザインが存在してしまうのは仕方ないことだと思うんですよね。
だから、想いやコンセプトをデザインに込めて、オリジナリティを出していくのだと思うのですが。
ただ、ベルギーのデザイナーからすればパクられたと思ってしまう気持ちも理解できなくはないので、実際、どのような対応を取っていくのか今後の行方には注目です。
ただ1点思うのは、なぜ招致の時のロゴと本番用のロゴを変えるのかです。
招致の時のロゴがよほど酷かったり問題があったのなら理解できますが、むしろ好評ですよね。
このロゴをデザインしたのは、当時、美大生だった方のデザインらしいので、そういう「格」みたいのを気にして
本番用にわざわざ日本の主な受賞歴を持ったデザイナーだけのコンペを行ったのでしょうか。
それこそお金の無駄遣いをしているように感じます。
ちなみに私、
このロゴも好きでした。
いずれにしても日本がつくったロゴは、北京やロンドン、あるいは招致の時に他の国が出していたどのロゴよりも優れていると思うのは私だけでしょうか。